ダシャ:人生には、それぞれの「時間」がある
同じ出来事でも、起こる時期によって、まったく違う意味を持つことがあります。
若い頃に訪れる出会いと、年齢を重ねてから訪れる出会い。同じ「出会い」という言葉でも、そこに流れている時間の質は違います。
Jyotishでは、人生を同じ時間の流れの連続ではなく、異なる質の時間が順番に訪れるサイクルとして見ていきます。それがダシャです。
この移り変わりにより、仕事や社会との関わりが大きなテーマになったり、外に向かっていた意識が急に内側に向かうようになったりします。
Jyotishでは、生まれた瞬間から、その人固有の時間のサイクルが始まっていると考えます。
それぞれの時間を司るのが惑星です。どの惑星の時間を生きているかによって、人生の前面に出てくるテーマが変わります。
木星なのに「幸運期」とは限らない
例えば、木星。
木星は、大吉星(Great Benefic)とされています。幸運、豊かさ、知恵、成長、拡大などと結びつけられるため、「木星のダシャなら、きっと良いことが続く」と考えたくなります。
けれど、実際にはそれほど単純ではありません。
同じ木星でも、出生図のどの場所にあり、どのハウスを担い、ほかの惑星とどのような関係を持っているかによって、その時間に前面に出てくる経験は変わります。
学びの機会が広がる人もいれば、仕事や家族をめぐって大きな変化を経験する人もいる。これまで信じていた価値観が変わり、それまでとはまったく違う方向へ人生が広がっていくこともあります。
「吉星の時間だから幸運」「凶星の時間だから不運」という読み方では、Dashaは捉えきれません。
惑星は、その人の出生図の中でそれぞれ違う役割を担っています。Dashaでは、その役割が時間とともに前面に現れてくるのです。
Dashaを知ることは、未来を当てるためではなく、「いま、自分はどのようなテーマの時間を生きているのか」を理解することです。
人生を振り返ったとき、なぜあの時期にあれほど同じテーマが続いたのか。なぜある時期を境に、関心も人間関係も生き方も変わっていったのか。
Dashaという時間軸を重ねることで、それまで点に見えていた出来事の間に、ひとつの流れが見えてきます。